分かり切っている。
口に出さないで欲しかった。
答えあわせはいらない。
どうせいずれ分かるから。


何度か頷き
病院を出た。

見上げれば満天の星空。
今にも星が流れてきそうだ。

おかんはもうすぐ
いってしまう。

遠いどこかへ。

死んだ人は星になると
昔聞いたことがある。

それがホントなら
なんて皮肉な話だ。

いつもおれたちを
空から見ていても
それにおれたちは
たまにしか応えない。
気付かない。

それならいっそ流れて消えてくれ。

おかんの居場所は
空なんかじゃない。

いつだっておれらの
心の中にいるんだから。