おかん

病室に行くと
よく姉ちゃんと妹と親父が先にいた。

おれが時間を気にせず
行くようになったからだ。

家族で病室で話す。
おれはうまくその中に
なかなか入っていけないが
温かいものを感じだ。

満足感に包まれていた。




病室でごめんね。
家じゃなくてごめん。
体調が悪いときにごめん。

後悔は後を絶たない。

それでもおかんの表情は
とてもやわらかく見えた。

それが余計に
胸を痛めた。









この時間は
永遠ではないと
知っているから。