しかし意外だった。

おかんからおれに
ガンについて話してきた。

それも明るく。

おれに妹に姉ちゃんに
心配をかけないように。

そんな時まで
おれたちのことを
一番に考えていた。

おかんの話を聞いて
少し安心しておれは
今までどおり過ごした。

大丈夫なわけはない。
だけどいつも笑顔だった。
心配かけないように。

もう少し
荒れ狂ってくれたらおれも
少し早く素直に
なれたんだろうか。







おれは自分から心を開けない
すぐに逃げたがる人間だ。







まともに人間になりたい。