「…えっ……ちょっ、西くん!?」
あたしは驚きすぎて言葉がうまく出てこない。
「……市原さん、そんなつらい顔しないで」
………えっ。
………西くん??
「俺、市原さんのこと好き。市原さんがつらく苦しい顔してるの見てると俺までつらくなる。市原さんは笑った顔が一番だよ、だから俺が市原さんを笑顔にしてみせるよ。」
西くん、何を言ってるの??
西くんはあたしの耳元で囁くように優しく言った。
「……俺と付き合って。もう栗野のことなんて忘れて、てか俺が忘れさせる。絶対に市原さんをこんな泣かせたり、つらい思いさせないから。」
そういうと、西くんはあたしを離した。
顔をあげると西くんの顔が思ったより近くてあわてて顔をそらす。
「よく考えてみて。話はこれだけ、またね」
西くんは屋上を去っていった。
なぜだろう。
すごく嬉しかった。
前に西くんに告白されたときよりもずっと嬉しかった。
あたしは西くんの背中を見つめていた。

