私の中で小さく響いていた警告音は。

徐々に大きくなっていく。





どうしよう、どうしよう。

この“第六感”が訴えてるのは何?

何なの?





黒沢絡みだってコトはわかってる。

でも。

逃げるべき!?戦いに備えるべき!?





顔には出さないように。

でも。

心の中ではかなり狼狽えてる私に。

黒沢が言葉を発した。





「…だからさ。俺にも“お疲れさん”のご褒美、頂戴?」





ご褒、美…?

一体何を…。





黒沢の言葉の意図がわからず。

一瞬、警戒心が緩んだ。





その時。





「……ッ!?」





爽やかだけど甘い香りが私の鼻を擽り。

柔らかい感触が私に落ちてきた。