Penalty★Game


要するに。

“あーゆーの”が前にもいたってことだよね?





今の黒沢はこんな感じだし。

高校デビューって感じはしない。

ってことは。

中学でもやっぱりモテてたんだろうな。

不覚にも。

私も“カッコイイ”と思ってしまったひとりなわけだし。





いやいや、そんなことより!!

あんな堂々と“彼女”だなんて言ったって。

私とアンタは“ペナルティー”でつきあってるだけなんだからね!!





心の中でそうブーたれたとき。

隣を歩く黒沢が。

私の顔を覗きこんできた。





「んなッ!?」





不意打ちの至近距離は。

心臓にかなりの負担をかける。

ドキドキドキと、心拍数急上昇。





そんな私の事情を知るはずもなく。

黒沢はニヤリと口角を持ち上げた。