Penalty★Game


…とは言うものの。

黒沢とかけチャンに挟まれてる私の席。

この輪の中って。

なかなか入りづらい…。





さて。

どうやってバッグを取ろうかな…。





輪から少し離れたところで自分の席を見つめていたら。





「花、帰んの?」





輪の中にいる黒沢が。

ガタン、と音を立てて立ち上がった。





「へ?」

「だーから、帰んのかって」

「え、あ…うん…」

「うし。んじゃ、帰るか」





黒沢はそう言って。

自分のバッグと。

隣の席…。

私の机の横に掛けてあるバッグを一緒に持った。





それが合図になったかのように。

いっちとかけチャンも。

自分のバッグを持って輪の中から出てきた。