…私の席、ココだよね?
廊下側から2列目。
前から7番目で一番後ろ。
間違いない。
チラリ、右隣を見ると。
そこにはやっぱり。
眠そうに頬杖ついてる黒沢。
左隣にはインテリなかけチャン。
これも間違いない。
ひょっとして、私。
2人に挟まれてる…?
「あの2人に挟まれてるしっ」
「超うらやましいんだけど!!」
離れた場所から聞こえる声。
…顔が良いのは認めますけど、ね。
でも。
右のヤツは中身は性悪ですよ?
変われるもんなら変わりたいよーっ。
むしろ。
変わってくれーっ!!
「クラス一緒、席隣。すごい偶然だよな」
かけチャンがメガネを持ち上げながら笑った。
「お前、選択授業何とった?」
黒沢が頬杖をついたまま私の方を向いた。
「…音楽と化学と生物…」
入学手続きの時に決めた芸術と理科の選択科目。
まさかこれまで一緒、なんてことは…。
「気が合うじゃん。俺も同じ」
…予感的中。
ニッコリ笑う黒沢に。
私は何も言えなくなった。

