「ちょ…ッ、黒沢ッ!?」
そして黒沢は。
私の肩に自身のアゴをのせてきた。
ちょ、ちょ、ちょっ!!
近い、近い、近いッ!!
何この距離感!!
真横向いたら黒沢の顔とかありえないッ!!
しかも。
こんな近くで話なんかされたら。
み、耳に息が…ッ!!
心臓がバクバク踊り出す。
普段は低い体温なのに。
熱が出たかのように身体の中から熱くなる。
自分の体なのに。
自分自身がついていけてない。
私がそんなことを思ってるなんて気付くはずもなく。
黒沢はそのまま言葉を続けた。
「さっき、黒沢がねー…って言いかけたじゃん」
「…ッ!!」
「アレって、なに?」

