デートする、なんてこと。
わざわざペナルティーにする黒沢がわかんない。
何考えてるわけ!?
「なんでデートなんか…!?」
「つきあってるんだもん。フツーでしょ?」
呆れたように言葉と一緒にため息を吐いた里佳に。
反論ができなかった。
それは“フツーにつきあってるカップル”、なわけで。
黒沢と私は違うんだよーッ!!
つきあってるわけじゃないんだって!!
…って。
大声で里佳に言えたらどんなに気が楽だろう。
…ハァ。
里佳に気付かれないように小さくため息を吐いた。
それとほぼ同時。
「なになに?なんか面白そうな話してんじゃん」
背後から2つ。
ヒョコっと影が現れた。

