「ちょっ…待ってよ!!私の都合は!?」
そう言った私に黒沢は。
呆れたような顔を見せた。
「予定なんかねぇだろ?」
むぅ…。
確かにないけどさ…。
ないけど!!
そんな言い方しなくてもよくない!?
ひょっとしたら。
黒沢の知らないところで予定ができてるかもしれないじゃん!!
なんて、心の中で叫んではみるものの。
実際は黒沢の言葉に反論できるものがないのが虚しい。
いくらペナルティーとはいえ。
なんか納得できない、
なんか腑に落ちない。
モヤモヤモヤモヤ。
なんかスッキリしないままでその場で足を止めたままでいると。
「じゃ、そーゆーコトで」
目を細めて口角を持ち上げた黒沢が。
ポンポン、と私の頭に手を乗せた。

