「花チャン」
ニコリ、とわざとらしく微笑んだ黒沢。
その黒いオーラを纏った悪魔の微笑みに若干後退りながらも。
私は返事をした。
「…なんでしょう…」
どんなペナルティーを言われるのか。
今、目の前にあるこのわざとらしい微笑みが。
物語っているような気がする。
…あぁ、怖い。
怖いよーッ!!
逃げられるものなら。
今すぐこの場から離れたい。
そんなことをグルグル考えていたら。
黒沢の声がスルリと耳を通った。
「土曜日、9時に迎えに行くから」
…は?
土曜日?迎え?
なにそれ?
黒沢の言葉の意味がわからなくて。
マンガやアニメみたく。
頭の上に?マークがポンポンポン、と。
出た…気がした。

