とは言えジャンケンはジャンケン。
勝負は一瞬。
「「…ポンッ!!」」
あっという間に決着がついた。
「…フッ」
「…むぅ」
目の前には2つの手。
そして。
鼻で笑った黒沢と、口を尖らせた私。
…結果は言わずともわかるはず。
「俺の勝ち」
「………………」
神様。
何を言われるかわからないこーゆー時に。
なんで勝たせてくれないのでしょうか…。
なんて。
一瞬思ったりもしたけど。
自分の勝負運の弱さに。
思わずため息が漏れそうになった。
でも、そんなことより。
この後何を言われるかわからない恐怖感の方が勝って。
背中にツツッと悪寒が走った。

