Penalty★Game


黒沢の小さな笑いは私の羞恥心を煽った。

そのせいで顔だけじゃなくて身体中の熱が上がる。





「な、何笑ってんの!?」

「いや、笑ってねぇよ」





意地悪そうに唇の端っこを持ち上げながら。

笑いを堪えているようにも見える黒沢は。

その距離を保ったまま。

首筋を撫でた指先で頬に触れた。





「笑ってるって!!」

「笑ってねぇって」





いや、ウソだ。

笑ってる。

必死に堪えようとしてる。

だって。

肩、震えてるし。





笑っている、と確信を持ちながらも。

疑いの目を黒沢に向けていると。

堪えきれなくなったのか。

プッ、と吹いた後。

黒沢はアハハと笑いながら私のオデコを叩いた。