罰ゲーム、ジャンケン…? 歩美の感に障る声が耳を通った。 「悠、よくくだらないこと賭けて負けてたよね」 「…そうだっけ?」 「そうだよー。だってさぁ…」 私の存在、まるで無視。 歩美は黒沢に話しかけ続ける。 歩美の言葉に返事はするものの。 黒沢は私の腕を掴む力を緩めなかった。 てか。 なんでこの人がジャンケンのこと知ってるの? 冷静になれば。 それが別に知っていてもおかしくないことだってわかる。 でも。 それがわからなくなるくらい。 私は歩美にイライラしていたんだ。