そして、あっという間に旅行の日がやってきた。

「うぅ重い……」

ちなみに今日も徒歩です。
「ほら。」

蓮が右手に自分の荷物を持ってあいている左手を私にさしだした。

持ってくれるのかな?

「へ?」

「あぁ、本当に鈍感だな…」

蓮はそう言うと私のスーツケースをひょいと持ち上げた。

蓮、本当は分かってたよ?

蓮は、俺様でドSだけど優しいんだよね…?

「なんだよ?」

「ううん、別に。」

「ふぅん。」

「蓮っ…ありがとッ!」

「なんだよ、急に…」

あ………

蓮の顔赤いよ……?