スイート キッス

「じゃ、じゃあさスタートの所行こうよ、多分俺達最後。」

「うん、行こう!」

桐生君はこの微妙な空気を破るようにそういった。

それにさっきのうざい神崎とかいう奴が返事した。


「ねぇ、暗い所だったらキスしても分かんないよね?」

蓮がニヤニヤしながら言った。

まさか……

「キスさ、肝だめしの途中でしてよ。」

「嫌なの?」

「………」

子犬みたいに可愛い顔で私にそう言う。

「まぁ、嫌って言うなら……」

珍しく蓮の諦めが早い……
と思ったら

「嫌って言うなら、その場で襲うから。」

「無理!絶対無理!」

「じゃあキスしてよ?」

「わ…かった。」

「うん、いいこ。」

そう言って私の頭を撫でた。

「あの」