20XX年11月17日
今日の昼休みに万里弥に親父のこと話した。
話す気なかったんだけど、心配してくれてるみたいなんで。
四階の渡り廊下って屋根ないし、この学校屋上行けないから一年の時は万里弥とここでよくだべってたなぁ。とか思いながら(笑)
人に親父のこと話すの初めてだから、なんか緊張したー。笑
「だから、部活とか体育とかいつも隅の方で着替えてたんだな。」
「おー。」
「…ごめんな、俺には何も出来なくて。」
「別に万里弥にどうにかして欲しくて、話したんじゃねぇよ。」
「抵抗しねぇの…?」
「するけど……。あんま反発したらあいつ止めに入る美里を殴んだもん。」
だから、美里が親父との別居や離婚を渋ってる限りどうにもならない。
でも、別居や離婚になったら遠くに行くから、たぶん俺はこの学校に通えない。
…………それはやだなぁ。
「俺が我慢すりゃ良い話なんだよ。」
結局、そーゆーことなんだよね。
今日も天気良いなーって空見上げてたら、後ろから万里弥に抱きしめられた。
「ちょっと……。誰かに見られるかも。」
「授業中だから大丈夫。」
「そーゆー問題じゃねぇよ。」
俺、そんな趣味ないんですけど。
かんなと付き合ってなかったら、俺らまじホモ疑惑出てただろーな(笑)
「どしたの、万里弥ちゃん。」
「…………。」
ありゃ、珍しく怒らないね。
「もっと周りを頼れば良いのに……。」
ぎゅって抱きしめる力が強くなった。
「無理して笑ってないで、泣きたかったら泣けよバカ。」
………泣かねえよ。
あんな親父のために泣いてたまるか。
病気の方が泣きてぇよ。
でも、泣いちゃ負けだ。
親父にも病気にも負けたくねぇんだわ。
「楽しいから笑ってんだよバカ。」
無理して笑ったことなんか一度もない。
そんな器用じゃないしな(笑)
「寒いから教室戻ろうぜ。」
納得いかないって顔してたけど、無理やり終わらせた。
万里弥がいてかんながいて男バス、クラスメートがいて。
楽しいから笑える。
それだけで大丈夫。
それだけで俺は頑張れる。


