春の匂いがする桜舞う季節。



中学一年生になった私は、廊下ですれ違った名前も声も知らない彼に恋をした。


あの日からあなたの笑顔が頭から離れなくなった。



めちゃくちゃ気になるから、次の日友達に勇気を出して聞いてみたら彼のことを少し教えてくれた。


名前は上島優太くん。
年は私と同じ中学一年生。
そして・・・彼女がおるっていうこと。


彼女がおるのにたくさんの女の子に優太くんは囲まれてた。(泣)


口だけで行動に移されへん私は、優太くんを遠くから見つめるだけで時間が過ぎ、何もないまま中学校を卒業した。



卒業してから聞いた話・・・
優太くんは彼女と別れて芸能界に入ったんやって。


すぐにGOLDっていうグループで歌手デビューした。
メンバーは"星"と"和也"と、そして"優太くん"の3人。
また一段と遠い存在になっちゃったね・・・


もうテレビ越しにしか見られへん!!!!!!(泣)


辛くて友達に相談したら「学校におった時だって遠くからしか見てないんやから同じやろ!」って、慰められるどころか怒られたけどな。(笑)



あれからもう4年も経った高校二年生の夏。


私は今も彼を忘れられへんまま。


連絡先もわからんし、優太くんは私の顔なんか絶対覚えてない。
だって話したこともない奴やで?
端から見たらただのファンやな・・・


だからファンのふりをして過ごしていた。
応援サイトとかちゃっかり見ちゃってたり・・・


一目惚れから始まった恋やのに、今も忘れられへんとか・・・これって何か深い意味があったりするんかな?