薄々は気付いてたんだ。自分の気持ちに。 でも、気付きたくなかった。 確信してしまえば、 私は 苦しんで 傷ついて 最後には泣いてしまうから。 私と凛桜は、同じ世界にはいられない。 凛桜は人間じゃないもの。 あの場所から動くことも、周りと同じように歳をとることも、凛桜には出来ない。 もちろん私以外の人に姿は見れないし、声も聞こえない。 そこにいるなんて。 いつも桜の下で、私の隣りにいるなんて誰も知らない。分からないの。 だから…――。 私は凛桜とは生きれないんだ。