桜、月夜、愛おもい。




薄々は気付いてたんだ。自分の気持ちに。



でも、気付きたくなかった。


確信してしまえば、

私は
苦しんで
傷ついて
最後には泣いてしまうから。



私と凛桜は、同じ世界にはいられない。


凛桜は人間じゃないもの。



あの場所から動くことも、周りと同じように歳をとることも、凛桜には出来ない。


もちろん私以外の人に姿は見れないし、声も聞こえない。

そこにいるなんて。
いつも桜の下で、私の隣りにいるなんて誰も知らない。分からないの。



だから…――。





私は凛桜とは生きれないんだ。