桜、月夜、愛おもい。



「あんたさぁ、さっきから何ウジウジしてるわけ?はっきり言って邪魔なんだけど」


咲菜が、そんな私を一瞥して遠慮なく言い放つ。


まぁ、この間からずっとこの調子だから、見ててイライラするのは仕方ないと思う。

でも、スパッと言い過ぎじゃない?


「咲菜、口悪いよ」

「だから?」

「だからって…」


また、はあっと溜め息をついた私を、咲菜はメチャメチャ嫌そうな目付きで見る。

私はそれをチラリと見て、「ごめん」と一言言って机に伏せた。



「謝ってるように見えない」

「痛ッ!」



叩かれた。