「奈津!朝ご飯は?」 「ごめんお母さん!もう時間ないからいらない!」 あれから一ヵ月。 私とお母さんは、完全に、とはいかなくても、前よりはずっと親子らしくなれた。 こうやって朝の挨拶をするようになったし、暴力もなくなった。 私は、お母さんって呼ぶようになった。 「行ってきます!」 家を飛び出して、学校まで軽く走る。 途中で桜の木が見えた。 凛桜がいたから、手を軽く振った。