桜、月夜、愛おもい。



「早めに捕まえとかなきゃ、誰かに取られちゃうよ?」

「…っえ!?」


咲菜は驚いた顔で私を見る。



「な、奈津!あんたまさか―」

「あっ!先生来た!じゃっ後でねー?」


真っ赤な顔の咲菜を置いて、私は自分の席に行って座った。


窓の外に桜が見えて、ふと凛桜を思い出した。