桜、月夜、愛おもい。



「美樹ちゃん。私達も行こっか?」


私の言葉に「うんっ」と元気に頷くと、美樹ちゃんはパタパタと玄関に走った。

私は窓の鍵とガスを確認してから、鍵とバッグを持って玄関に向かう。


先に外に出ているらしく、美樹ちゃんは玄関にいなかった。


「…はや…」


ボソリと呟いて、私も慌てて外に出た。