「いま、安里奈ちゃんから電話があって…琥珀、大丈夫なの??」


お母さんはあたしに聞いた。



わかんない…なにがあったんだっけ?



「あたし…………どうなった…?」



さっきまでいなかった安里奈が戻ってきた。

「あんたの誕生日…3月27日に、倒れたのよ。今、いつか分かる…?今日は4月6日。」


安里奈はそう言うと、テーブルの上のりんごを剥き始めた。



「じゃあ、あたし10日も…」



…眠っていたのだ。



「からだは大丈夫なの?」


正直、しんどい。でも…


「へーき。だいじょぶでっす!」



大丈夫なふりをした。