第二章 ―真実のはじまり― 「江美、じゃあねー」 「んー」 手をひらひら振りながら、友達と別れを告げる。 湿子のいじめを終わらせた私たちは、ひと仕事終わらせた気分だった。 一見普通の女子高校生な私たちが、こんな風にいじめにハマっているなんて誰も気づかないだろう。 先生も、親も、 馬鹿な大人は、誰も気づかない。