「俺の言う通りにできないのなら、進学資金も生活費も出さない。」


 そう言われてしまうと、アタシの夢は揺らいでしまった。


 17歳。親の管理下で何不自由なく暮らしてきたアタシには、自分で学費も生活費も賄いながら生きていく覚悟なんてできはしなかった。



「どの道に進むのが幸せか、お前にはわかっているだろう。」


 そう言わんばかりの目でアタシを見下ろして、父親は寝室に向かった。