「お前、舞ちゃんのことまだ…」
「…。そうだよ。」
やっぱりね…
舞を抱いたまま高谷は続ける。
「オレさ、舞といても、舞のこと泣かせてばっかりで…幸せにできないんだ。だから、別れた。すぐ忘れられると思ったけど…でも、やっぱ無理なんだよ。オレには舞以外無理だ。」
「高谷…。」
そこまで思ってたんだね…。
「優真、じゃぁ舞ちゃんが目が覚めたらそれ言えよ。」
「それは無理だ。」
「なんで。」
「舞は記憶がねぇ。今そんなこと言っても混乱するだけだ。」
「そっか…」
千里は少し悩んだ後、
「じゃぁ、友達から始めるしかねぇなっ!」
にかっと笑った。
「そうだな…」
あたし、この2人の話の中にいていいのかな…
ちょっと、そう思った。
「天野、舞の部屋ってこの部屋の向かいか?」
イキナリ高谷が話をふってくるものだから、内心びびった。
「あっうん…」
「そっか。舞、つれてくな。」
高谷は少し微笑んだ。
それはもう優しい顔で。
ほんとに舞のこと好きなんだなぁ…。
