男は、何かと零に近づきたがる。
まぁ、ほとんどの男はオレが片付けてきた。
けど、零に近づく男はまだまだたくさんいる。
オレが彼氏となってからは、少しだけ零に近づくヤツも減ってきたようだ。
零は、零に近づく男共に気づいていないようだが。
「――――…と、千里??」
はっと気づくと、零の顔が目の前にあった。
どうやら、自分ワールドにスリップしていたらしい。
「あ…ごめん」
オレがそう言うと、零が安心したように笑顔になった。
「よかったぁ。ちっとも返事しないから、具合悪いのかと思った」
オレは、こんなことでも心配してもらえるのか…
いいなぁ、彼氏は。
「でね…零、最初にスパイダーマン行きたいっ!」
「ん??…あぁ…楽しそうだな」
