「じゃあね、瑠理。帰るときは、言ってね。」 「うん。すぐ帰るかもしんない」 そう言って、瑠理と別れた。 あたしは、先に屋上で待つことにした。 今から授業始まるし、屋上には誰もいないだろう。 そう思って屋上の重い扉をあけた。 屋上には、案の定誰もいない――――と思ったら、誰かいた。 こんな時間に誰だろう?? と思ったが、すぐに分かった。 その人は、あたしの知ってる人だから。 知ってるどころか、いつも見てる。 そう、優真がいた。