「…百合花…」 慎治が私の名前を言う。 ダメ 言わないで そう思っていても、本当は言ってもらいたい。 そんな気持ちが溢れ出してくる。 「あ…。」 慎治の手が私の頬に触れる。 恥ずかしくて下を向くと頬に触れていた手が無理矢理私の顔を慎治の顔の方へ向かせる。 「…っ…。」