小さな小さな会場の中に、

幾つもの写真が飾られている。


――青く澄んだ空。

――ひつじ雲が浮かぶ空。

――夕焼けに映る、ビルの影。


白い、長い通路をたどっていく。


一番奥の部屋にあったのは、、、

―――君と見た、あの染まりかけの茜空。


君がずっと持っていてくれた、

あの写真と同じ、空だった。。。


誰もいない部屋に、

ひっそりと、堂々と飾られている

写真の前に立つ。


たしか、初めて逢った日も、

こういう空の色だったね??