君と見た空。

両手の指でカメラを作り、

写真を撮る真似事にハマっている僕――。


君は・・・・・・??


彼女は、僕を見て微笑んでいた。

それは、暖かく、

見守っていてくれるかのように思えた・・・。


「なんで写真撮ってるの?」

彼女は小声で僕に言った。


「だって、個展開きたいんだ。写真の。」

また、指を構える。


「そうなんだ・・・。じゃ、約束。

 個展開いたら、私に一番に見せて☆」


「え・・・いいけど?」

振り返ってみると、そこにあったのは、

あの日、初めて逢った日の、

君の顔とおんなじものだった。


ッ、、ゴホッッ、ゴホッ。隣で咳き込む声。

「茜ちゃん??大丈夫??」