あなたの腕まで、あと何センチ?

『店長、悪ふざけしすぎです。』

梨華先輩が、冷静にビシッと言ってのけた。

『すいません。』

店長が素直に謝る。

…なんか、かわいい。

『向坂くんも、むきにならないの。』

店長ばかりじゃなく、向坂くんにも言いはなった。

『…ごめん。』

なんか、しぶしぶ謝る。

その時、梨華先輩が話題を変えた。

『この鶏肉の刺身おいしい。あっ、向坂くんさ、あのきれいな彼女さんとはどうなったの?』

ドックン!!!

心臓が聞こえるくらいに鳴る。

『…今、ケンカ中です。まだ仲直りできなくて。』

それを聞いて、なんだかホッとした自分がいる。

その時、私の右目の視界の端に莉子先輩がうつった。私達の席からは、だいぶ遠かったけどわかる。

一緒にいるのは…凌だった。