あなたの腕まで、あと何センチ?

おそるおそる梨華先輩が、聞いてくる。

『おねえちゃんて…どんな人?』

『私の2歳上で、人なつっこくて天然なんだけど、目が離せないって感じの…小悪魔です。』

私が、フフっと笑う。

『つらかったんだね。』

梨華先輩が、頭をポンポンとしてくれる。

『今は、どんな人がタイプなの?』

『絶対年上で…犬顔で、猫っ毛で、人に気遣いができる人です!』

私の力説に、店長が笑った。

そして、突然…。

『俺、立候補しようかな?』

その言葉に、皆が店長に視線を運んだ。

今まで、黙っていた向坂くんが突っ込む。

『スマフォの待ち受けの、きれいなお姉さんは、どうなるんですかー?』

『えーだってー、喧嘩続きだし…5年もつきあってるのに…最近、すれ違いでさ。別れようかなって。』

『別れてから、そんな言葉言ってくださーい。』

『ガキには、わからん大人の事情があんだよ。』

なんだか…雲行きが怪しくなってきた。