この空に、あなたに、届け






目の前には…推の顔。
唇には…違和感。







そして、手にも違和感。







えっと…
一体何がどうなってんだ?



頭が混乱して体が動かない。
と、とにかく唇を離さないと。




ちょっと惜しかったが静かに唇を離す。








「んーっ…」







すると、タイミングよく推が目を覚ました。
危ねぇ…。





そう安心したのも束の間、俺は大事なことを忘れていた。







「………か。」






「は?」





安心しきっていた俺は、微笑みながら聞き返した。