この空に、あなたに、届け







「どうだった?」



3時間目が終わったあと、
洋が声をかけてきた。




「んー、微妙…。」




そう答えると。





「『最悪!』よりはましなんだろ?」






洋の後ろにいた要が
ひょっこり顔を出しながら言った。






「うん、まぁ…」






明日のテスト返却が怖いなー…







「今日、俺家族で出かけるからパスするな!!」







「ごめん。俺も用事あるから!!」






え…ふ、2人とも?!






「ちょ、ちょっと…」





「「じゃっ!!」」




2人は眩しいほどのスマイルを見せて
帰っていった―――……