この空に、あなたに、届け






「あぁーうん。まあ。」




だめだ。
抑えろ俺…。
相手は中学生。
しかも、受験生…。



そう何度も頭の中で繰り返しながら俺はベッドに腰かけた。






「早かったねー。」





俺の部屋をじろじろ見て回りながら推は






俺の隣に腰かけた。






「……っ?!」





思わず距離を開けてしまった。


いや、だって…
なんでよりによって俺の隣なんだよ。
勉強するんだよな。
だったら椅子に座ってくれよ…。



俺のそんな願いも虚しく、推は俺のベッドに寝転んだ。




そして





「侑耶の匂いがするー。」





なんてほざいてやがる。
……なに、誘ってんのこいつ。


でも、そんな計画的な事は出来ないし…