この空に、あなたに、届け




気持ち込めろって言われても…



別に好きでもない人のオムライスにどうやって気持ち込めろって言うのよ…





「そんなの決まってるだろ。」





侑耶は腕を組みながらふんと鼻を鳴らして。




「推が俺を好きになればいい。」





……はい?



今なんと。



"俺を好きになればいい。"




「まぁ、それまで【大好き】はお預けだ。」




侑耶はオムライスの乗ったお皿を自分の方に戻し、




かわりに…





《チュッ》





「………っ?!?!」




頬にキスされた…。





「好きになればいい…と言うよりは…






惚れさせるけどな。」





そう、ケラケラ笑いながら侑耶は食事を始めた。