でも、沢村さんは
本当に聞いてなかったのか


今度はしっかりと口を止めて
あたしを見つめている。





そ、そんな見られると緊張する…





「ゆ、侑耶……。」




手で顔を隠しながら小さな声で言うと。






「ん。よく出来ました。




これから、ちゃんとそう呼べよ?」






優しく微笑み、あたしの頭を撫でて…






部屋を出て行った。






「………。」




ちょっとだけ…




侑耶の笑顔に、ドキッとしてしまった。