寝れねぇ…
じゃないでしょっ!!!


あたしは起きたいの!!





「沢村さんのばかぁっ!!」





「…いった…っ。」




あたしは、抱きつかれてる恥ずかしさと
起きたいという思いで




沢村さんの顔面を想いっきり叩いた。




あたしの部屋にペチンッという
軽い音が響く。






「誰が、ばかだって…?」




沢村さんは自分の顔の上に置かれたあたしの手をゆっくりと退かしながら
怖い笑みでこっちを見る。






「さ、沢村さんがばかなんだもんっ!!」




ま、負けるわけにはいかない…っ!


きっと沢村さんを睨むと――…





「ふーん。ま、いいや。」




沢村さんはパッとあたしの手を離し、




「あー…よく寝た。」




ベッドから出て行った。