「ここじゃ、風邪引くよな。」
毛布1枚だと、風邪を引きかねないし。
部屋、連れてくか。
推をゆっくりと抱き上げ階段を上った。
部屋に入りベッドに降ろすと――……
「んっ…。」
推が俺の服の裾をしっかりと掴んでいた。
…そんな可愛い事するなよ。
可愛くて、しょうがなくて
推の頭を撫でた。
「んー…」
それが嬉しかったのか、
くすぐったかったのか。
推は掴んでいた手を離し――…
「………っ?!」
手を握った。
しかも、恋人つなぎ。
今まで、こんなに動揺したことあっただろうか―――…
そのぐらい、俺の心臓は慌しく動いていた。

