この空に、あなたに、届け







「そんなに…楽しいか?」





あたしの目の前には
怪しく笑う沢村さんの顔。
―――…どうして?





「お、起きてたんですか?!」





「起きてたよ?しっかり。」





あたしが聞くと、「起きてた」と平然とした顔で答える沢村さん。



た、狸寝入りだ…。




恐ろしい…っ!!





「は、離して下さい…。」










掴まれている腕に力を入れて逃れようとするが、沢村さんの力が強くて外れない。








「嫌だね。」





沢村さんはそう言い放って―――…





グイッ






「わっ…!!」