気づけば、時計は7時を回っていた。
「こめんね、2人とも。こんな時間まで……」
あたしは、自分の前を歩いているイケメン家庭教師に謝った。
だって、洋も要もいくら勉強が出来るからといっても…
一応受験生なんだし…
自分の勉強もしたいだろうし…
「あぁー…気にするなって。教えるの楽しいし。」
洋はあたしを見てけらけらと笑った。
「そうそう。それに、推には頑張ってもらわないといけないしね。」
要は振り返らず、前を向きながら伸びをしていた。
改めて思うけど。
あたしって、本当に馬鹿なんだね…
受験生の同級生に勉強教えてもらうって…
どんなシチュエーションよ。