この空に、あなたに、届け







「次、俺がどうして知ってるか…。





それは、あいつが俺の家に来たからだ。」







侑耶が、洋の家に…?
どうして…。






「あいつは推が俺のところ来るって分ってたんだろうな。




これを頼むって渡してきたよ。





ったく、これくらい自分で渡せよ…。」





そう言ってあたしの前に差し出されたのは
机の上にあった封筒と同じ
白い封筒だった。




「これ…?」



触ってみたら、さっきの薄さとは違って
何枚か入ってるような厚さだった。





「これは、自分で家で読めよ。




あいつは俺が家に入れとくから。」




そう言って洋は立ち上がると
こっちを向いて





「でも、読むなら早く読んでやれよ?




俺は長くはあいつを引きとめられないからな。」





ニカっと笑った。




「ありがとう…」




本当に洋には助けられてばっかりだ。