それから、日はあっという間に過ぎて…
「いよいよ明後日だな…」
要が真剣な表情であたしに言った。
そう、明後日は入試なのです。
「今思えば、この3年間もあっという間だったよなー。」
洋が陽気にしゃべりだす。
「そうかなー?あたしにとっては地獄だったよ?」
「お前は頭が悪いからな(笑)」
今は洋と要とあたしで中庭にいる。
1年生のときは3人でよくここで遊んだ。
「ほんと…受かるかな。」
い、今更不安になってきた。
膝を抱えると、
「大丈夫だよ、お前ならできるから。」
要があたしに笑いかけた。
要の後ろから洋が顔を出して
「俺らはずっとお前のこと見てきたからわかるぜ?」
なんてかっこつけてた。
なんだか、馬鹿馬鹿しいけどこれがいいのかも。