「お前、受験まであと何日しかないと思ってるんだよ。」






洋があたしを椅子から出られない様に前をふさぐ。





「お前今勉強しなかったら、どこもいけねぇよ?」






後ろに居た要も逃げ道を断つ様に椅子の真横にぴったりくっついている。







「だ、だって要達があたしを馬鹿にするから…っ!!」





あたしが怒って訴えると。






「ごめんごめん。それは謝るから。」





要は手を合わせて謝って来た。







「だからお前の為にも、俺らのためにも…な?」






…ん?
自分の為には分かるけど。





なんで、要や洋の為にも?






あたしは、結局この疑問を聞けないまま勉強に明け暮れた。