この空に、あなたに、届け





でも、どうして今日は作ってくれたんだろう…?



そういえば、勉強中に用事あるからって
出でったかと思えば…ご飯作ってくれてたんだ。




想像したら、ちょっと面白かった。
にんじんの固さから見ると
最低限の火しか通してなさそうだし…



侑耶なりに頑張ったんだろうな。






「侑耶、ありがとう。」






「お、おう…。」






あたしがお礼を言うと照れくさそうに頭を掻いた。
そういうところ、可愛いな。





手作りか…




ん?何か忘れてるような…
手作り…





あ、チョコ!





急いで冷凍庫を見た。





「あ、あった…」





ごめんよ、チョコ。
すっかり君の存在を忘れていた。