この空に、あなたに、届け





久しぶりに勉強に浸ったあたしは
へとへとになってリビングに向かった。



すると





「へっ、推どうだ!」




侑耶がエプロン姿でこちらを見てる…





「「………」」



こ、こんなの夢だ!
ゆ、侑耶がエプロン姿なんて…!




目を擦ってからゆっくりと目を開けて見る。
すると、相変わらず『どうだ!』とでも言いたそうなエプロン姿の侑耶の顔が…






「はは…どうしたの」




エプロンなんてしちゃってさ。
黙ってるのが限界でそう声をかけると
侑耶の顔が一気に赤くなった。
…恥ずかしかったんだね、その姿。






「う、うっせ!今日は俺がご飯作ったんだぞ!」





そう言ってテーブルを指さした。
侑耶の指の先を辿ってテーブルの上を見ると




たくさんお皿いっぱいに盛られた野菜炒めと
ほうれん草のおひたしがあった。





「…うん、頑張ったね。」





侑耶にしては頑張った気がする。