「推…。」




あたしの名前を呼びながら
唇はゆっくりと下へ下がっていく。




だめ、ドキドキして頭が働かない。
とにかく侑耶から離れなきゃ…


侑耶から離れるために動くと





「じっとしてて。」





侑耶の手によって制止された。
そしてあたしの鎖骨に唇をあてると





「っ…。」






ちくりと痛みを感じた。







「大丈夫か?」





「う、うん…。」






暗いから侑耶が何をしたのか分らず
あたしはとにかく頷いた。






「後でちゃんと確認しとけよ」






それだけ言うと、目の前から侑耶の温もりが消えた。